2013年1月23日水曜日

アルツハイマーの顔

 父がアルツハイマーと脳梗塞の合併症と診断された。昨年から様々な異変が有って正月が過ぎて帰省してみた。肌はツルリとした綺麗な色白になっていた、眼には力が無くボンヤリ私を見る。
家族の識別は出来、その力関係によって、怒ってみたり、素直になったり、その対応能力は有るかに思われる。
 顔は、様々なメタメセージを言葉以上に伝える。まるで幼子の様な眼差しはかつての人格とはべつもの、私は逆に何を考えているのか解らない以前の父より関わりやすい。本脳の部分以外はそげ落とされてシンプルに成って楽。「嫌だ」というのは、よく聞くと其れなりの理由がある、ただ本人にとっての理由だから世話をする側とは一致しない。偶然の贈り物かヘビースモーカーだったのが、タバコを忘れている、部屋がタバコ臭くなかった。トイレトレーニングが一番疲れるが少しづつ上手になってきた・・・という所で私は一旦帰京した。
 90歳も過ぎ、戦争も戦後の混乱も生き延びて、やっとシンプルな欲求だけになってそうして赤子の様に戻っていくのかもしれない。透明感のある顔は時折見せる感情の噴出とは両極だが、真ん中が無くて~両端だけに成っている。
健康な感情であれば、両端には行かず真ん中辺りを柳のようにユラ~ユラ~と状況によって判断しながら人との関係を築いて行く、元々そんな風に過ごしてくれば、今の状態は又違った方向だったのかしれない。 父を思う事で改めて思う。
今を、如何に思うか、生きて行くことを意識して過ごすかで、先が違うモノに成っていくという気がしている、 融けない雪を見ながら・・・・
                                    ではでは      kou

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